TVLが500億ドルの大台を突破
ソラナ(Solana)ブロックチェーン上のDeFi(分散型金融)エコシステムにロックされた総価値(TVL: Total Value Locked)が、2025年11月5日に500億ドルを突破し、過去最高を記録した。DeFiデータ分析プラットフォームDefiLlamaによると、この成長は主にJupiter、Marinade Finance、Kamino Financeなどの主要プロトコルへの資金流入によるものだという。
高速処理と低手数料が競争優位性に
ソラナのDeFiエコシステムは、高速なトランザクション処理能力(秒間数千件)と低い手数料(平均0.00025ドル)により、イーサリアムやBNB Chainなどの競合ブロックチェーンと比較して優位性を持っている。特に、分散型取引所(DEX)やレンディングプロトコルにおいて、ユーザー体験の向上が顕著であり、新規ユーザーの獲得に成功している。
主要プロトコルの躍進
Jupiterは、ソラナ最大のDEXアグリゲーターとして、24時間取引高が30億ドルを超え、エコシステム全体の流動性を支えている。また、Marinade Financeは液体ステーキングソリューションのリーダーとして、ユーザーがステーキング報酬を得ながら資産の流動性を保つことを可能にしている。
FTX破綻からの回復と成熟
アナリストは、ソラナのDeFi成長の背景には、2024年のFTX破綻後の回復基調と、Solana Mobile(Saga)などの革新的なプロダクト展開があると指摘している。さらに、2025年にはソラナ上でのステーブルコイン発行量も大幅に増加しており、エコシステムの成熟度が高まっている。
今後の展望
今後の展望として、ソラナ財団はさらなるエコシステム拡大のため、開発者支援プログラムへの投資を強化する計画を発表している。また、機関投資家向けのカストディサービスも拡充される予定で、TVLのさらなる成長が期待されている。